おひさしぶりになりますね! 更新が滞ってしまいすみません…。
先日のICU祭では、たくさんの方にご来場いただき、誠にありがとうございました。
皆様に投票をしていただいた結果、ICUユネスコクラブはアカデミック展示部門で第3位を受賞することができました! 部員一同、心から御礼申し上げます。これからも、精力的に活動を続けてまいりますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いします!
さて、ICU祭後、最初の金曜日には15OBの先輩による勉強会を開催しました。
テーマは「開発における科学の役割」。今まであまり触れることのなかった、UNESCOのSにあたるScienceについて、大学院の専門知識を生かした密の濃いお話をしていただきました。
今回は事前に配布していただいた資料をもとに、みんなでロールプレイングを行い、いつもとは少し違った学び方も楽しむことができましたよ!
ロールプレイングの内容…
ラムサール条約に登録され、生物多様性に富む大沢湿地(仮称)の近辺に新幹線ルートが建設されることになった。開発を担う鉄道会社や、環境を保全したい地元住民、地元に密着して活動を行うNPO、独自の研究を行う各分野の学者など、部員それぞれが役割を演じながら、最終的な新幹線ルート案の合意を目指す。
環境保全と開発、予算の活用法など、対立する問題点を明らかにさせながら、全員が納得できる最終案をまとめていくことで、どんどん役柄になりきって白熱した議論を体験できました!
次に、レジュメの内容から、ロールプレイングでの議論を活かしつつ全員で科学について勉強をしました。
レジュメのアウトライン
1 なぜUNESCOで科学(Science)?
2 社会の中の科学/トランスサイエンス… 科学とはいったい何なのか?
3 開発における科学の役割… 科学が果たすべきこと、そして注意しなければならないこと(ロールプレイングの学者た
ちからわかることは?)
4 開発における「科学でないもの」の役割/市民参加で万事解決? …市民参加の導入について(地元住民やNPOを含めた
今回のような協議会の意味とは?)
最後に、これらすべてを踏まえてディスカッションを行いました。
ディスカッションクエスチョン
1 ロールプレイングでどのようにすればすべての利害関係者が納得できる意思決定ができたか? その際、誰がどのよう
な役割を担うべきだったか?
2 科学的事柄に関連した開発問題・社会問題において、誰が市民参加に参加すべきか?
部員からの意見
・議論をする中で何かの代表としての立場にいると、その裏にある利害に影響され、本音で話しにくいことを過去の自分の経験からも感じた。
・開発を進めるときには、その過程で損失したものに対して、代替案が必要である。
(たとえば、リニアモーターカーの線路開発で壊されてしまった高校の代わりに、あらたな交流の場所を提供する、など)
・専門家は一般の人にわかりやすく説明する力が必要。他方で、市民には将来の街づくりについて自ら考える必要性があったのでは。
・市民参加において「無関心」がもっとも良くないことだが、よく見かけられる行為でもある。議論を世に広めていくことで、問題意識を持ち、参加したいと思う人を増やしていくべきだ。
・協議会には、同じ立場であるかによらず、何人も参加してよい(住民含む)。議論に多様性を持たせることが重要。
みなさんも身近な開発の例を思い浮かべながら、そこでの科学のあり方や全員で合意に至るためにどうするべきなのか、考えてみてください。
次回は、スペシャルゲストを招いたEU講演会の模様についてお伝えします! お楽しみに♪
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